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【種別】 メイジ 【所属】 トリステイン 【属性】 土 【解説】 トリステイン魔法学院に通う、ルイズの同級生の男子。17歳。 フルネームは『ギーシュ・ド・グラモン』。使い魔の名前はヴェルダンデ。 グラモン家の四男にして末っ子。父は国軍にて元帥を務めるという名門の出。 二つ名は『青銅』。由来は錬金の魔法によって出現させた青銅のワルキューレを操ることから。 キザでいつも薔薇の造花の形をした杖を加えている。 かっこつけだが小心者で、メイジとしてのクラスはドット。 趣味はお洒落と公言するが、ファッションセンスは最悪。 普段学院で着ている胸の開いたブラウスとスラックスは、制服ではなく私服。 特技は彫金で、魔法を使わなくても素手で巨大な塑像を作れる程度には器用。 また、「仲良くなった女の子の身体サイズを正確に暗記できる」という隠れた特技を持っている。 女好きかつナルシストで口も上手く、どんなに臭い台詞であろうと平気で口にするが、ボキャブラリーは少ない。 冷静に判断する者の評価は「カッコいいけれどちょっとバカ」を筆頭に散々なものだったりする。
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スターギーシュ「ガクガクブルブル」 ボスギーシュ「どうしたんだい? 承太郎ギーシュ」 スターギーシュ「死亡フラグ立った、どうしよう」 偉大ギーシュ「でも相手は承太郎だろう? そう悲観するなよ」 兄貴ギーシュ「そうだそうだ! 僕なんか、僕なんか、オロロ~ン!」 DIOギーシュ「ああ、次は僕の番だねorz」 見えないギーシュ「あの程度ですんだ僕はラッキーだったという事か、ホッ」 眠奴隷ギーシュ「ところで僕はいつまで拷問されたままなんだい? そろそろ解放されたいんだが」 鉄塔ギーシュ「僕に出番はあるのだろうか」 番鳥ギーシュ「さすがに鳥と決闘はしないよね? よかったよかった一安心」 兄貴ギーシュ「来い……お前等も来い!!」 スターギーシュ「死亡どころか再起不能すら回避ッ! やったぞ!」 兄貴ギーシュ「死ね! フーケのゴーレムに踏み潰されて死ね!」 DIOギーシュ「死ね! ロケットランチャーで粉微塵になって死ね!」 絶頂ギーシュ「まあまあ、ここは仲間の無事を祝福しようじゃあないか」 見えないギーシュ「そうそう、嫉妬は見苦しいよ」 偉大ギーシュ「一歩間違えれば僕もダークサイドに落ちてたかと思うと怖いなぁ」 法皇ギーシュ「それはそーとまだ全然出番無いのにすでにボコボコムードな僕を助けてくれないか?」 静かにギーシュ「まー味方サイドのキャラだしあんまり酷い目には遭わないんじゃない?」 番鳥ギーシュ「僕も相手が鳥だから一安心かなぁ~。さすがに原作通りの展開は無理だしNE☆」 兄貴ギーシュ「死ね! 鳥と決闘して無様に死ね!」 DIOギーシュ「死ね! 鳥の起こす騒動に巻き込まれて特に見せ場もなくしね!」 眠奴隷ギーシュ「どうでもいいから早く拷問を何とかしてくれー!」 兄貴ギーシュ「おいでおいで、こっちは暗くて冷たくて心地いいよ」 DIOギーシュ「ダークサイドこそ真の力さ、ふふふふふ」 眠奴隷ギーシュ「たーすけてー!」 DIO「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 兄貴(故)「ベネッ!ディ・モールトベネッ!!君も僕の仲間なんだッ!」 奴隷「うわぁ……これは救いようがないね」 DIO「とりあえずお前は死ね」 兄貴(故)「死ね」 奴隷「orz」 偉大「おなじプロシュートでも僕は運が良かったんだな。考えてみると」 兄貴(故)「じ~ご~く~に~お~ち~ろ~」 絶頂「逆に考えるんだ。『早目に退場したおかげでこれ以上恥をさらさないですんだ』と考えるんだ」 DIO「うるせェーーーーッ!! 大して怪我することもなく丸くおさまった上に ドッピオどころかディアボロまで良い人っぽくなってる奴が言うんじゃねェーーーーッ!」 鉄塔「まあまあ。僕なんか物語に出してもらえない可能性が濃厚なんだよ。出してもらえるだけありがたく思わないと」 兄貴(故)「お前はいっぺんじじいになって首をへし折られてみろッ!そんなことは二度と言えなくなるぞ!!」 吉良「悲惨さで言ったら僕も結構なものだと思うけどね。軽くあしらわれた上に足蹴にされたんだから」 星屑「ふっふっふ~ん♪ やっぱり僕が一番の勝ち組なんだよねェ~」 奴隷「とりあえず僕たちのことは『勝ち組二人衆』と呼んでくれたまえ」 DIO「ワルキューレッ!」 兄貴(故)「そいつを……」 吉良「ブチのめせッ!!」 星屑・奴隷「ヤッダーバアァァアァァ!!」 DIO「さーて、亜空くんにもしっかりとフラグが立ったわけですが~」 亜空「いいいいいいいいいいいやああああああああああだああああああああああああああああ」 兄貴(故)「あきらめろ。天国は話し相手がいなくて暇なんだ。一人くらいは来てもらいたいんだ」 DIO「あとフラグが立ちそうなのは法王と番鳥かな」 法皇「ででででも一見ただの平民ぽいからぼぼぼ僕がやられるわけないじゃないか」 番鳥「僕の方はすでに凶悪性が発揮されてるからなあ……はぁ」 亜空「そうだ!決闘なんて申し込まないで逃げr」 兄貴(故)「二股と決闘はギーシュのアイデンティティなんだ。逃げることは許されないッ!」 亜空「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」 星屑「お・や・お・や♪ 何だかこのあたりからネガティブな会話が聞こえてくるねえ」 奴隷「まあ、がんばりたまえ~ いつか報われる日が来るだろうから」 DIO「そうだ、たしかさっきルイズを呼んでたんだ」 DIOルイズ「このルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが最も好きなことのひとつは 自分で幸せだと思っているやつの血を吸ってやる事だ……」 星屑・奴隷「え、ちょっtうわなにをするやめ ヤッダーバアァアアァァァ!!」 静か「氷で撃ち抜かれて重傷だと思う」 星屑「奴隷にしたいみたいだからワルキューレフルボッコされて降参して無傷と予想」 奴隷「大穴を狙うなぁ~。僕はずばり拷問されて無理矢理服従させられると予想」 絶頂「すぐに手下として利用できる範囲の負傷ですむけどプライドズタズタ、皆からルイズより馬鹿にされるとか」 DIO「コジキみたいに死ぬ」 兄貴「イギーにガン飛ばされた馬鹿犬みたいに死ぬ」 偉大「2人ともさー、いい加減その黒さ何とかならないのか?」 DIO「無理無理無理無理無理無理ッ!!」 兄貴「『殺される』って言葉は必要ない、なぜならすでに『殺された』からだ!」 番鳥「君達! いったい何を話し合っているんだー!?」 偉大「君が『どんな目に遭う』か。ちなみに僕は四肢を一本切断されるくらいかなー、と予想してるんだが」 番鳥「不吉だ! やめてくれたまえ!」 奴隷「うっ、うーん……この『記憶』は? 何だか鳥と戦ってる記憶まで……う、うわぁぁぁ!! ガクッ」 偉大「おっ、奴隷ギーシュがまた別世界の体験を見たぞ。いったいどうなったんだ?」 DIO「番鳥ギーシュ……お前は自分が死んだ事にさえ気づいていない」 兄貴「『死ぬ』なんて言葉は必要ない、番鳥ギーシュは『死んだ』」 番鳥「ヒィィー! どいつもこいつも死んでしまえー!!」 星屑「僕はあんまり酷いこと言ってないのに一緒に死ねっていうのかい? 君もそうとう酷い奴だな」 奴隷「堕ちたな、ゲス野郎に」 星屑「早く番鳥ギーシュを連れて来いよ」 静か「もちろんだ」 番鳥「ちくしょう、『ブッ殺して』やる!」 偉大「きゃあ、自分ゴロシ!」 奴隷「やめろよ、自分同士の争いは醜いものだ」 番鳥「勝った! 番鳥の使い魔完!」 偉大「多分倒せてないよね」 絶頂「絶対倒せてないよこれ」 奴隷「反撃フラグが立ったな」 星屑「ご愁傷様」 DIO「勝てると思うという事は絶望的な敗北を意味する」 兄貴「どんな末路を迎えるか、楽しみにしてるよ」 番鳥「ゲェー!? 誰も僕の勝利を信じてない!」 番鳥ギーシュ「い、いやだぁあああ!!鳥の奴隷になんてなりたくないぃいい!」 DIOギーシュ「ふふふ、さあ、君もダークサイドに身を委ねるんだ」 兄貴ギーシュ(故)「こぉおおぉいぃい、きぃさまぁもぉお、こぉっちにぃこぉぉいぃ」 法皇&亜空「「………………明日はわが身か 」」orz×2 ACTギーシュ「良かった!召喚されたのが『彼』で、本当に良かった!!」 亜空「み、みんなどうしたんだい? その哀れむような顔は」 DIO「亜空は…………粉微塵になって死ぬ…………」 兄貴「むしろド畜生が蹴り殺してくれるプッツン」 亜空「そして何で君達2人はそんなに嬉しそうなのさーッ!?」 偉大「彼らの黒さも毎度のことすぎて僕はもう慣れたよ」 星屑「やれやれだね」 絶頂「人の人生には浮き沈みがあるが、あの2人は沈みっぱなしだね……永遠に」 番鳥「僕は勝てる僕は勝てる僕は勝てる僕は勝てる僕は勝てる僕は勝てる………………」 奴隷「おおっと、番鳥が何気にヤバいぞ。優位なのが逆に恐怖だな」 星屑「うーん、どうしたらいいんだろう?」 奴隷「何を悩んでいるんだ? 星屑」 偉大「悩み事があるなら言ってみなよ」 星屑「ジョータローはもう怒ってないみたいだけど、どうしたらルイズと仲直りできるんだろう?」 静か「モンモランシーというものがありながら、その悩みはないんじゃないか?」 絶頂「でもあそこまでルイズとフラグを立ててるとねぇ」 偉大「ちょっと賭けないか? 星屑はルイズとくっつくか否か」 奴隷「そういう悪趣味な賭けはやめたまえ」 見え「そうそう、薔薇はすべての女の子を喜ばせるために咲くのだから」 静か「モンモランシーと疎遠になったのも、ある意味仲直りフラグみたいなもんさ」 偉大「そうそう、星屑ルイズだって賭けで負けたけどジョータローは帰ってきたろう?」 奴隷「そのうち何とかなるさ、気を落とすな」 星屑「ありがとう、みんな。やっぱり持つべきものは自分の分身だね!」 DIO「でさ、丑三つ時に白装束着て五寸釘を持って神社などの木に藁人形を――」 兄貴「しかしハルケギニアには神社なんて無いぞ?」 DIO「それじゃあ教会かなー」 兄貴「よし、それじゃ今晩さっそく試すか。番鳥の髪の毛はすでに入手済みさ」 DIO「さすが兄貴、手際がいいね」 兄貴「番鳥にはぜひとも我々の仲間になって欲しいからね、ハハハ!」 番鳥「ぼ、僕はいったい『どっち』に行ってしまうんだろう? あの鳥に勝てば最強のギーシュとして崇めてもらえるかな?」 ACT「それはさすがに無理だと思うなぁ」 番鳥「安全圏にいる奴なんか仲間じゃない! どっか行け、この新入りめ!」 ACT「って言われました」 法皇「言わせとけばいいのさ。僕達は僕たちでのんびり待とう。どっちが『勝ち組』かすぐに決まるさ」 戻る
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,. "´ ̄ ` 、 /`´ \ / 、 `ヽ、 / / !ヽ i i i | / / ,|/⌒、 | ハノ !`´ i 、\灯`|ノi / 人,ノ! i ト、.\. | .i/ >`ー- 、_ / ∧i, |ヽ ̄ / ∨ ` ‐ 、`ー´ / .ハ\ k. フ/', `ー、 ;ヘ_,./ / i |\ トイ ! /ゝ、 ヽ; /! ヘ ./ ./'ー.j |―\!v'⌒ヽ;/´ ` -、i / ./ i / / i ム ,ノ / ヽ r ´ / | .| /. |,.- ´  ̄`ヾ; / ∨ i | / i ,! ヘ、_ _ ,.-, / ノ 、 ,/ i / | .r" _`__ ∨イ.〉´ , く_/´ / / !/"ヽ ト、 _,.-y´//_ ,.- く,i `v、 / / ;/ ノ .人ゝ._,.ノ_,/ ' i ヽ、 iク / / / ー" '/ i ヾ´ / 名前キュルケ 種族人間 ランクB LV10 HP1300 MP1000 力60 魔力180 速度50 技術120 知恵100 耐久100 スキル 前衛傾注:全体攻撃を前衛がいる間受けない 前衛兼任:前衛が倒れたとき前に出る フレアインパクト:魔*3の攻撃、全体攻撃
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「・・・遅いな。」 群衆は集まっていたが、肝心の相手が来ていない。 ギーシュはイライラしていた。 「もう帰ろうかな・・・」 しかし、決闘がなかったとわかった時の群衆の怒りは計り知れない。 その矛先は間違いなくギーシュに向かうだろう。帰れるわけ無い。 「まてぇい!!」 そのとき彼の頭上に人影が現れた。 「二股がばれてフられ、その責任を平民になすりつける。 人それを、マンモーニと呼ぶ!!」 「何者だ!!」 ギーシュが叫ぶ。 「ギーシュに名乗る名はないっ!!」 そう言って飛び降りたのは 「オレ、参上!!!」 変態だった。 ゼロの変態第六話 フルボッコ・ギーシュ・シティ① 「諸君!決闘だ!」 ギーシュは薔薇の造花を掲げ、群衆は歓声を上げた。 「よく逃げずに来たね・・・。褒めてあげよう」 「フン!逃げる理由が見あたらんのでな」 「く・・・減らず口を・・・」 「オレは最初からクライマックスだぜ!すでに鉄平は撲殺した。 あとはお前をサウスパークのようにしてやるだけだ!」 「その生意気な面を吹っ飛ばしてやる!!」 そう言うとギーシュは薔薇の造花を振った。 次の瞬間、なんと青銅の女騎士が現れたではないか!これにはメローネも苦笑い。 「僕はメイジだ。だから魔法で戦う。よもや文句はあるまいね?」 「じょ・・・じょうとーじゃねーか。好きなだけ使えや。」 「言い忘れたな。僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。 従って、青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手をするよ」 メローネは少し後悔した。 だが彼の頭の中にはすでに変態的勝利の方程式ができあがっていたッ! そのときギーシュは驚くべき光景を目にした。 どう見ても目の前の変態が彼のゴーレムの顔を片手掴んでいるようにしか見えなかった。 しかし次の瞬間!変態がワルキューレの頭を! . . . . . . . . 握りつぶしたのだ! 本当はベイビィ・フェイスがフルパワーで叩きつぶしたのだが。 パワーはないが青銅を叩きつぶすぐらいはできる。 「・・・・・・・何・・・だと・・・?」 「言い忘れていたが・・・」 メローネは口を開いた。 「オレはかつて『ビリーズ・ブートキャンプ』という特殊訓練を受けていてな・・・ その訓練を受けると最低でも、これくらいは余裕でできる。」 ハッタリである。メローネはこう考えていた。こういうマンモーニは強い力で脅してやれば ビビって降参すると。それゆえのハッタリだった。 ちなみに彼がビリーズ・ブートキャンプをやっていたのは本当である。おかげで引き締まった肉体を維持できている。 だが運命の女神様は残酷であった!こんな変態にやる運など無いということか! ギーシュは一応貴族である。プライドというものがある。降参という選択肢は頭にはなかった。 「よ・・・よるな・・・よるなァァァァァァァアアアアアアア!!!!!!」 ギーシュは半狂乱になって造花を振った。 次の瞬間、ワルキューレが6体も現れたではないか!さっきの一体も修復されて合計七体! さすがの変態もこれには苦笑い。あんな作戦を考えついた自分を呪った。 しかしこんな事、彼にとっては危機(ピンチ)のうちにも入らない! 「こんなのより波紋の方が凄いぞ?」 ヘンな動きで攻撃をかわす変態。とにかくむかつく。 よける間にも1体、2体と握りつぶす変態。 「このままじゃ・・・ちとキツイか・・・」 ヘンな機械を動かす変態。と次の瞬間! 『ピザ・モッツァレラ♪ピザ・モッツァレラ♪レラレラレラレラレラレラ』 「うわぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!耳がぁ!耳がぁああああ!」 電波ソングになれてないギーシュにこれはキツイ。周りのギャラリーも苦しんでいたが。 ドッグオォオオン!!! ギーシュが前を見るとワルキューレを破壊し尽くし、「まだやるかい?」といった表情で近づいてくる変態。 殺される。そうギーシュは確信した。この変態にエルフェンリートみたいにされてしまうと。 『石礫』の呪文を唱える。構わず突っ込んでくる。アンサートーカーかこいつは。 ーーーーダメだな。お前は殺される。 頭の中に声が響く。 ーーーー老化させられて殺されるかも。 イヤだ。 ーーーーそれとも一生奴隷みたいにされるかも(ニコニコ イヤだ。 ーーーーむしろ社会的に抹殺されるかも。 イヤだ。 ーーーーハーレルヤ♪ハーレルヤ♪ やめて!僕の心を犯さないで! ーーーー死にたいか?死にたいのか? 死ぬのはイヤ死ぬのはイヤ死ぬのはイヤ死ぬのはイヤ 「死ぬのはイヤだァッ!!!」 ーーーーオーケィ!助けてやるよブラザー。だが体を借りるぜ? 「なんでもいい!僕を助けてくれェェ!」 その瞬間、ギーシュの体がドス黒いもので包まれた。 「あの変態・・・ここまでとは・・・たいした奴だ・・・」 「本当にたいした変態だぜオメーは・・・」 「あぁ、こりゃギーシュもお終いね。」 観客にまじってキュルケはタバサに言った。しかしタバサの顔には恐怖が読み取れた。 「・・・何かが変。」 「なによ・・・真剣な顔して変なこと言わないでちょうだい・・・」 キュルケもバカではない。ギーシュの変化に気付いたようだった。 「どうした?急に叫んだと思ったら・・・大丈夫か・・・?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 メローネの質問にギーシュは答えない。しかし・・・彼は笑っていた。 「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ ファーハッハッハッハッハッハッハ!!やっと!やっと!やっと成就したぞ! このギーシュの悲願が!」 「な・・・なに言ってるんだお前・・・」 メローネには解っていた。自分が恐怖していることを。 「・・・あー、すまんねぇ変態君。もうワルキューレなんて木偶人形使わないから。」 そう言うとギーシュは『石礫』の呪文を唱えた。さっきとは比べものにならない大きさと速さの石がメローネを襲う。 何とかメローネが避けると、ギーシュは続けた。 「まだ避けれるかぁ。・・・じゃあこれは?」 なんとギーシュはギャラリーに!それもなぜか最前列にいたルイズに向かって!その呪文を放ったのだ! 「ちっ・・・こんな役は柄じゃあないんだが・・・」 そう言うとメローネは石礫を自らの体で受け止めた。 そして彼の意識は暗転した。 「え・・・?」 ルイズは驚愕した。ギーシュが自分に向かって呪文を放ったのだ。 キュルケとタバサが動いたが間に合わないだろう、そんなことを思っていると メローネが自分の目の前に飛び出し、倒れたのだから。 「ハーァッハッハッハッハッハッハ!平民なんてこんなもの! やっと正しい運命が巡ってきたようだ!」 そう言いながらギーシュは倒れているギーシュに向かって蹴りを連発した。 「じつに心地よいぞォ!ホラホラホラァ!立てよ!誰が誰を富竹のようにするってェ!?」 笑いながら手足をへし折るギーシュ。 「やめてッ!!」 ルイズは叫んでいた。 「もうやめてギーシュ!何でこんな事をするの?!メローネが気に入らないから?!」 「それもあるがミス・ヴァリエール、理由はそうじゃない」 ギーシュは続けた。 「たぁのしぃいんだよぉお!!!本来勝てない相手をいたぶってるのがなぁ!! まぁやめてやってもいいがね。だが人にものを頼むときにはこれが必要だろう? 『お願いします(プリーズ)』が。」 それにしてもこのギーシュノリノリである。観客はどん引きした。 だが!彼らはもっと信じられないものを見る! あのルイズが跪いたのだッ! 「お願いします(プリーズ)ギーシュ・ド・グラモン殿。 もうこれ以上・・・メローネを傷つけないで・・・」 「ハハハハハハハハッハハハハアハハハハ!!!こいつは傑作だ!! あのヴァリエール公爵家三女ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが! 役立たずの自分の役立たずの使い魔を!これ以上傷つけないでくれ? イヤにきまってんだろう!!こんなに楽しいことやめられるわけがない!! あのクソ生意気な『ゼロ』の変態をいたぶれるんだからなぁ!!」 完全に外道である。悪魔である。 「はぁ・・・あなたが心配で来てみたら、ここまでゲス野郎だったとはね。心底失望したわ。」 「ギーシュッ!見損なったぞ!君はキザでチキンでスネ夫思考だとは思っていたけれど! 人の『誇り』をこんな風に踏みにじれる奴だとは思っても見なかったぞッ!」 モンモランシーとマリコルヌである。この2人を皮切りに観客が非難を浴びせた。 「そうだそうだ!」「このゲス野郎!」「貴様それでもDMC信者か!」 「な・・・またここかっ・・・なんだかよくわからんが死ね!ゲス野郎!!」 「うざっっっっっっってぇぞ!腐れメイジ共がぁぁああああ!!」 ギーシュが吼えた。 「貴様らに解るか!オレの苦しみが!オレの憎しみが!オレの怒りが!」 「そんなのわかんないわよ。・・・あんたが悪者って事以外は。」 その言葉と共に数発の火球がギーシュに直撃した。 「ふん。やはり『微熱』か。こんなもの屁でもないわ!」 ピンピンしているギーシュの目の前に、小柄なメガネが現れた。 (なっ・・・キュルケは囮でこちらが本命だったかッ! こいつの魔法、『この体』では受け切れんかもしれん!) しかしタバサがかけたのは攻撃呪文ではなかった。 「これは・・・『ディテクト・マジック』ッ!」 「ビンゴ。やはりギーシュ以外の精神反応がある。」 「この女(アマ)!それが目的だったか!!」 「彼はギーシュに乗り移った何か。ほぼ間違いない。」 「くーくっくっくっく。ばれては仕方がないな・・・」 そう言うとなんとギーシュはタバサの首根っこを引っ掴んだ! 「だがどうした?状況は変わっていまい?このまま貴様を壁にたたきつけるという予定が増えただけだ!」 彼は気付いていなかった。変態の左手が光ったことに。
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autolink ZM/W03-051 カード名:微熱のキュルケ カテゴリ:キャラクター 色:赤 レベル:1 コスト:1 トリガー:1 パワー:3000 ソウル:1 特徴:《魔法》? 【永】応援 このカードの前のあなたのキャラすべてに、パワーを+500。 【自】あなたのキャラのトリガーチェックでクライマックスが出た時、あなたは相手の控え室のカードを1枚選び、山札の上に置いてよい。 RR:うふふ…今夜は微熱じゃすまなそう… SP:ごめんあそばせ~ レアリティ:RR SP illust.ヤマグチノボル・メディアファクトリー/ゼロの使い魔製作委員会 デッキトップコントロールに利用出来そうな1枚。標準的な応援能力も持つ。 このカードを3枚並べて小川で遊ぼう!でデッキトップにCXを2枚置くだけで、ほぼレベルを1上げさせる事が出来る【小川キュルケ】というコンボがあったが、 同カードの制限を受けてこのコンボは消滅。レベル0のキュルケの方が利便性が増した。 なお、雪風のタバサとはイラストが繋がる。 ただし前列と後列の違いから、ゲーム中に合わせる事は珍しいと思われる。
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兄貴「みんな、今日は特別にお茶を用意したぞ」 奴隷「兄貴の親切には裏があるから怖いな」 DIO「まあとりあえず用意したお茶のリストを見せよう」 アバ茶 ル水 キュル茶 タバ茶 ギー酒 シエス茶 星屑「うおーい! 何だこのお茶のラインナップは!?」 番鳥「6種類しかないから、今日は6人だけのティーパーティーだよニコニコ」 奴隷「6人? 兄貴、DIO、番鳥の暗黒3人と、僕自身である奴隷、そして星屑の黄金コンビで2人」 星屑「最後の1人は誰だい? バランスから見て黄金ギーシュの誰かかな?」 変態「やあ僕に憑依していた諸君、今日はお詫びのティーパーティーを開いてくれてありがとう」 奴隷「変態だあああああああああああああ!!」 星屑「変態だあああああああああああああ!!」 変態「おや、どうしてそんなに驚いたりして?」 兄貴「なぁんでもないさぁ~。ほら、君の体を借りたお詫びだ。好きなのを選びたまえ」 変態「これは不思議な香りがするティーだね。ド、れ、に、し、よ、う、か、な?」 奴隷(は、ハズレはアバ茶とギー酒の2つ!) 星屑(確率は6分の2! 僕達が飲む可能性は低い、むしろ変態のキャラクターなら間違いなくハズレを引く!) 変態「よしコレにしよう」つギー酒 兄貴「YEAAAH」 DIO「ピシ ガシ グッ グッ」 奴隷「あ、あの2人の反応! まさか! ハズレを引いたのか!?」 星屑「というかこれは兄貴が用意したもの! どれが当たりでどれがハズレか知っているぞ! 後手に回ったら負ける!」 番鳥「僕はこれにしよう」つル水 兄貴「おお、さすが番鳥。ご主人様のを選んだか」 DIO「じゃあ僕はどれにしようかな」 奴隷「いかん! 当たりを引かれるぞ!」 星屑「うおおっ! させるかー! 始祖ブリミルよ! 我に祝福を!」つシエス茶 兄貴「ぬうっ」 DIO「僕が狙っていたシエス茶を!」 星屑「や、やった! 助かったぞ! 奴隷、君も早く!」 奴隷「よ、よ~し! やってやる、やってやるぞ! モンモランシーのお茶が無いのが残念だが当たりを引いてやる!」 DIO「喋ってる間にキュル茶ゲット」つキュル茶 奴隷「にゃにー!?」兄貴「ははは、これで残る確率は2分の1だな奴隷! さあ、どっちを選ぶ?」 奴隷「う、うう。星屑、助けてくれ!」 星屑「黄金ギーシュたるもの、己に課せられた試練は己自身の力で乗り切るべきだと僕は思うんだ」 奴隷「当たりを引いたから僕を見捨てる気かー!」 兄貴「無様だな奴隷! さて、では僕も選ばせてもらうとするか。一番の当たりであるタバ茶をな!」 星屑「奴にお茶を選ばせるなー!」 奴隷「いいや! 選ばせる! 選ばせて、直前で奪い取る! そうすればハズレは引かない!」 兄貴「えっと、おーいDIO、タバ茶ってどっちだっけ?」 DIO「さあ? 君が並べたんだから君が一番よく知ってるだろう。僕は一部しか覚えてない」 番鳥「僕は最初からル水以外眼中になかったから他は覚えてないよニコニコ」 奴隷「……」 兄貴「……」 奴隷(こ、これは! もしかしたら勝てるかも。兄貴は不幸キャラ! 不運を呼び寄せるつまりアバ茶を呼び寄せる!) 兄貴(だ、ダメだ! 僕が選んだ方がアバ茶になる気がする! ここは奴隷に先に選ばせねば!) 変態「うっぷ、変な味のお茶だった。口直しに別のを飲まさせてもらうよ」つ○○茶 星屑「うおおおおっ! ここにきて意外ッ! 変態がまさかの2杯目だー!」 奴隷「どっちだ!? どっちを取ったんだ!?」 兄貴「しめた! 変態のキャラクターなら必ずアバ茶を選ぶ! つまり、タバ茶はこっちだー!」 星屑「しまった! 奴隷、タバ茶を取られるぞ!」 兄貴「もう遅い! タバ茶は我が手に!」つタバ茶? 奴隷「ぎぃぃぃやぁぁぁ!!」 兄貴「俺はタバ茶を飲むぞ黄金ンン!! グビッ」 変態「ああ、今度のはおいしかった。はしばみ草の苦味が利いてるのが素敵だったね」つタバ茶 兄貴「ブッゲェェェェェェ!!」つアバ茶 奴隷「た、助かった?」 DIO「兄貴がまた死んだか。まあいい、僕はキュル茶を楽しむとしよう」つキュル茶 番鳥「ああ、ル水を飲めるだなんて幸せだなぁニコニコ」つル水 DIO「ブゲロオオオオオオオ!? こ、この味は!?」つオスマン茶 番鳥「グボハッ!? あ、あはは。何だか色がおかしいと思ったら」つマルコリ味噌汁 兄貴「うっ、うう。実は自分だけタバ茶を飲むつもりだったから、他の当たりも実はフェイクなんだ」 星屑「えっ!? ということはこのシエス茶は?」つシエス茶? 奴隷「誰のお茶かは知らないが捨てた方がいいな」 星屑「そうしよう。ポイッ」 変態「キャッチ! もったいないなぁ、僕が飲もう。ゴクリ。ンマーい!」つケ茶 奴隷「えええええええ!?」 星屑「ケ茶だってええ!?」 兄貴「し、しまった! 後で一人でこっそり飲もうと思っていたケ茶を一緒に出してしまっていたとは」 DIO「バカ! アホ! クサレ爺!」 番鳥「さすがの僕も久々にプッツンしそうだよニコニコ」 兄貴「ま、待て。俺達は同じ哀れで不幸な暗黒ギーシュ仲間だろう? や、やめ、ヤッダアアアバアアアアア!!」 奴隷「という訳で僕達は実害無しと」 星屑「ギー酒を飲んだとはいえタバ茶とケ茶を飲んだ変態が一番の勝利者ということか」 変態「みんなー! 今日は僕のためにティーパーティーを開いてくれてありがとう! でもなんで喧嘩してるんだい?」 兄貴「お、おのれ。今度は必ず黄金コンビにハズレを飲ませてやるからな~!!」
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かつては名城と謳われたニューカッスルの城も、今では惨状を呈していた。生き残ったものに絶望を感じさせ、死者に鞭打つ惨状である。城壁は度重なる砲撃と魔法攻撃で、瓦礫の山となり、無残に焼け焦げた死体だけが転がっていた。 本城のみが、かろうじてその姿を残している。しかし、戦火の激しさを物語る傷跡はいたるところに刻まれていた。 攻撃に要した時間はわずかだったが、反乱軍の損害は創造の範囲を超えていた。三百の王軍に対して、損害は二千。負傷者を合わせれば、四千。 戦傷者の数だけみれば、どちらが勝ったのか分からないほどであった。 浮遊大陸の岬の突端に位置した城は、一方向からしか攻めることができない。密集して押し寄せたレコン・キスタの先陣は、度重なる魔法と砲撃の斉射をくらい、大損害を受けたのである。 しかし、所詮は多勢に無勢。 一旦、城の内部へと侵入された堅城は、もろかった。 王軍は、そのほとんどがメイジで護衛の兵を持たなかった。王軍のメイジ達は、群がるアリのような名もなきレコン・キスタの兵士達に一人、また一人と討ち取られ、散っていった。 敵に与えた損害は大きかったが、その代償として、王軍は全滅した。文字通りの全滅であった。最後の一兵に至るまで王軍は戦い、斃れた。 つまり、アルビオンの革命戦争の最終決戦、ニューカッスル攻防戦は百倍以上の敵軍に対して、自軍の十倍にも上る損害を与えた戦い……、伝説となったのであった。 ルイズという人質を盾にされ、成すすべをなくしたキュルケとタバサは、攻城戦の戦端が開かれる前に、杖を捨て、ワルドに投降した。 彼女達は拘束された後、グリフォンによって反乱軍の陣幕まで連行された。しかし、腐肉にも、それが彼女達の生命を救う結果となった。 逃げ場のない戦場と化したニューカッスルの城に残っていたならば、最悪の結末を迎えていたであろう。 戦が終わってから二日後、彼女達は、シンジと共にニューカッスル城の地下牢に幽閉されている。 レコン・キスタ上層部の中にはルイズを含む彼女達の処分を主張する声も上がったが、ゲルマニアとトリステイン、二国の貴族を人質にとることの優位性を説き、ワルドがそれを制した。 ワルドとルイズが婚約関係にあることを知っていたレコン・キスタの指揮官に、私情ではないかと、問い詰められる一場面もあったが、彼は表情を変えずにきっぱりとそれを否定した。 ワルドの真意は未だに謎のままである。 日が暮れ、戦跡の検分を区切りの良いところで中断したワルドは、自室として割り当てられた本城の一室に向かった。先日まで、ウェールズの居室だったものだ。 「バイトも楽じゃないな」 疲れきった様子で呟き、扉を開けた。ライトの魔法を詠唱すると、部屋に明かりが燈る。 部屋を見回し、居るはずの人物が居ないことに気付いたワルドが眉をひそめた。 そこにきて、ルイズの見張りを命じた二人の兵士が廊下にいなかったことには気付く。小さく舌打ちをし、チェストの物陰から現れた金髪の青年を睨み付けた。 「お待ちしていましたよ、ワルド子爵」 「ギーシュか。ルイズをどこにやった…?」 「そろそろ、スカボローに着く頃でしょう。ミス・ロングビルの手引きによってね」 「あのメイドか……。未だにアルビオンにいたとはな。しかし、妙だ。なぜきみがここにいる?」 ギーシュはきざったらしく前髪を掻き分ると、彼の杖であるバラの造花をワルドに向かって突き向けた。 「手紙を頂戴に上がりました。ルイズが言うには、貴方が後生大事に持っていらっしゃるそうですね。いやはや、総司令官からの信頼も随分と御厚いようでなによりです」 「奪還の為に現れたということか。はたして、きみにそれができるのか?あの女も人選を誤ったものだ」 「いいえ、ぼくが志願しました」 ワルドが薄く笑った。 「未熟者が効を急いても、怪我をするだけだぞ」 ギーシュの顔がふっと暗くなり、その顔から微笑が消えた。 「正直、手柄などには興味ありません。手紙のことも、本当はどうでもいいんです」 「なに?」 「ただ、あなたを許すことはできない。ぼくの信念がそう告げているんだ」 紅蓮のような怒りを含んだ瞳で、ギーシュはワルドを睨み付ける。唇をかみ締めると、鮮血が薄く洩れた。淡い色をした唇に憤怒の混じった赤い雫が静かに流れ落ちる。 「あなたはルイズを泣かせた。つまり、薔薇の花を傷つけたんだ。薔薇の園を踏みにじるものは、誰であろうとその報いを受けなければならない。例え、その薔薇がゼロのルイズであろうともね」 ワルドは肩をすくめた。 「ここまで馬鹿だとは思わなかったよ。どんな覚悟を心に燃やそうが、きみではぼくに勝つことはできない。ネズミが猫に敵わないのと同様さ」 ギーシュは決意と誇りと信念を込め、杖を振った。バラの花が今は亡き主人を憂う部屋を舞台に、美しく優雅に舞う。 「土と言えば、グラモン。グラモンと言えば、土。土の大家がグラモンの血筋を侮るな!!」 ギーシュは左拳を握った。 「父上、見ていて下さい!ぼくは男になります!!!」 部屋に舞う大量のバラの花びらのうち、七枚だけがワルキューレへと練成された。 ワルドは自分を取り囲むワルキューレ達を見据えつつ、右手で握る杖に意識を集中させた。 レコン・キスタの中でも、錬金を得意とするメイジ達に命じて作らせた新品のものだ。その為、馴染みが薄く、未だに魔力の通りが著しく悪い。 見掛けこそ以前の杖と全く大差ないが、自身の色に染め上げるには長い時間がかかりそうだった。 しかし、今、対峙する青年を倒すには、これで十分であるとワルドは確信していた。 自身は四つの系統を重ねあわすことが可能なスクエアメイジであるのに対して、この青年は土系統しか扱えないドットクラスのメイジである。 「さあ、かかって来い」 ワルドの挑発を受け、得物を持ったワルキューレが一斉に襲い掛かった。 しかし、ワルドは全ての攻撃をことごとく受け流すと、短く詠唱した。一体のワルキューレに向かって、風が牙を剥き、一瞬の間に胴体が両断される。 風魔法のエアー・カッターだった。 あまりの素早さにギーシュが驚嘆した時には、もう、目の前にワルドが迫っていた。ワルドの体がコマの様に回転し、それが後ろ回し蹴りの事前動作だと気付いた瞬間、ギーシュの胸部にワルドの踵がめり込んだ。 吹き飛んだギーシュの体がベッドのサイドレールと脚を破壊し、支えを失ったマットが床に滑落した。 ワルドに蹴られた肋骨が軋み、ベッドに叩きつけられた背中に重い痛みが走る。 追撃を狙うワルドを、二体のワルキューレが間に入り込み、それを阻んだ。その隙に立ち上がったギーシュは折れたベッドの脚を戦槌代わりにと手に取った。 健闘していた二体のワルキューレ達も、ワルドの唱えたエア・ニードルによって、揃って串刺しにされた。 「あと、四体」 ワルドが氷の様な声で呟き、ギーシュに襲い掛かる。 ワルドの得物が突くことに特化したレイピアの様な杖だったので、ギーシュは前方のみに意識を集中させ、ベッドの足で滑らせるようにしのぎ続けた。 四体のワルキューレの攻撃を受け止めながらも、ギーシュに対して猛攻を続けるワルドに、青年は圧倒されるしかない。 しかし、ギーシュもやられるばかりではなかった。 烈風のような突きを半身だけ退けて無駄なくかわし、その腕を掴む。ワルドの体の内側に滑り込むと、前方に向かって投げ飛ばした。 地面に叩きつけられたワルドに向かい、ワルキューレの長槍が襲う。しかし、ワルドは瞬時にフライを唱え、天井にぶら下がるシャンデリアに飛び乗った。ワルドの体があった場所を一瞬の差で、長槍がつく。 ワルキューレの攻撃が届かないことを見切ったワルドが、シャンデリアの上で悠然と詠唱を始めた。 詠唱が長い。 高位魔法がくることを察したギーシュは、残りのワルキューレを自身の前方に配置した。 「そんなものは無駄さ」 「……なに?」 辺りの空気の流れが目まぐるしく変わり、ワルドの杖から雷がほとばしると、閃光が部屋を覆った。ワルキューレは青銅製だ。その為、強烈な雷光はワルキューレの体を一瞬にして突き抜ける。 ギーシュは危ういところで横に転がり、閃光を避けた。 しかし、全てのワルキューレは完全に焦げついてしまい、白い煙をもうもうと上げていた。 「身を守る盾はなくなったぞ」 「まだ、終わってない!」 ギーシュはベッドの脚を振りかざし、ワルドに突進した。 ワルドは呆れたようにため息をつくと、頭部に向かって振り下ろされたベッドの脚を左手で受け止め、右拳をギーシュの鳩尾に叩き込んだ。 強烈な一撃を食らったギーシュは、息を詰め、耐え難い激痛に両膝をついた。 ワルドはギーシュの胸倉を掴み、乱暴に立ち上がらせる。 ギーシュは腹部を押さえながら、乱れた呼吸のまま、口を開いた。 「ワルド子爵…。すまなかった。許してくれ」 ワルドは見下すようにギーシュを見つめた。 「今更、命請いか。グラモンの名も随分と安いものだ」 ギーシュは小さく笑った。 「違うさ。ぼくの主演するお遊戯に無理やり貴方を巻き込んでしまった事に対する謝罪だよ」 ワルドは眉をひそめた。 「何だ、何を言っている?」 「この勝負、はなっからぼくの勝ちは決まっていたんだ。つまり、これまでのことは全て茶番なんだよ」 ギーシュはそう言って、全身の力を振り絞り腰を浮かすと、ワルドの胸部に蹴りを浴びせた。 不意をつかれたワルドの右手が離される。 拘束を解かれたギーシュはワルドの肩を踏み台にし、華麗な後方宙返りをした。そして、マントを翻し、床へと優雅に着地する。 ワルドが咳き込んでいる隙に杖を振り、部屋中に舞い散った花びらに向かって錬金魔法を唱えた。 全ての花びらが粘土の高い液体へと変化し、ギーシュの狙いに気付いたワルドの顔が歪む。 ギーシュは花びらを燃焼性の高い油に練成したのだ。 「火攻めというわけか。しかし、火種はあるのかい?」 「もちろん」 ワルドが流れるような動作で杖を構える。 「それを取り出すよりも早く君の胸を突く。ぼくにはそれができるぞ」 「ワルド子爵、いくら貴方でもそれは無理です。なにせ、この部屋全体が火種なんですから」 「……どういう意味だ?」 「貴方が訪れる前に、この部屋の床、天井、壁に至るまで、全て、希土類金属に作り変えました、ぼくの錬金でね」 ギーシュの言葉を理解し、ワルドは呆然となった。 「その様子だと、ご存知のようですね。希土類金属は非常に酸化しやすい性質を持ち、平民達の間でも重宝されています」 ギーシュは口元で小さく杖を振ると、言葉を続けた。 「そう、火打石としてね」 格下の相手に出し抜かれた事実に、ワルドは苦笑した。 「さあ、今すぐに手紙をよこせ。貴方だって、男二人で身を焦がすような思いはしたくないでしょう」 ワルドは逡巡したのち、胸元から手紙を取り出すと、それをギーシュに向かって投げた。 「ま、今回は折れておこう」 ギーシュは手紙を掴み取り、ポケットに突っ込んだ。 「良い心がけです」 「中身を確認しないのか?」 「他人の色恋に首を突っ込むほど、野暮じゃありません。それに、土壇場でくだらない駆け引きを行おうとする輩は出世できませんよ。ですよね、元魔法衛士隊長殿?」 ワルドは戦いによって乱れた衣服を正しながら笑った。 「なるほど、きみが父上の身分に追いつくのもそう遠い話ではないかもしれないな」 ギーシュは妖艶に微笑むと、ワルドの様子を警戒しながら、チェストの物陰へと向かった。 「ぼくを誰だと思っているんですか?グラモンの名は飾りではありませんよ」 そう言って、ギーシュの姿が物陰へと消えた。 ワルドが確認すると、そこには下方に向かう大穴が一つ開いている。 「あのモグラの仕業か……。なるほど。三日間、地下に潜って、こちらの様子をひたすら覗っていたというわけだな、やるじゃないか」 ワルドは子の成長を喜ぶ親のように無邪気に笑った。それは、つい先日、一人の青年の命を奪った男とは、とても思えない爽やかな笑顔だった。 直上で激しい決闘が行われていることも知らずに、囚われの三人は成す術もなく、今の状況をただ茫然と享受していた。 薄暗い地下牢の中で、キュルケはベッドに寝転びながら、ぼんやりと天井を見上げる。 ただでさえ狭い監獄に粗末な二段ベッドが二つも設置されているので、そこにいるだけで非常に息苦しい。 まあ、囚人の扱いなど、この程度が妥当であろうが。 「まったく、レコン・キスタの連中は貴族に対する敬いってものを知らないのかしら」 苦々しげに呟いた。 それからキュルケは桃色髪の友人のことを思い出した。 「ルイズ、無事かしら……」 キュルケの言葉に、ベッドの上で膝を抱えうずくまる少年の肩が震えた。 それに気付いたタバサは、少年の髪をそっと撫でる。監獄に放り込まれてからというもの、シンジの精神は度を越した鬱状態にあり、タバサが寄り添う形で少年を慰め続けた。 しかし、シンジの様子に変化はない。日に二回、与えられる食事にも手を出さず、ひたすらうずくまるだけであった。 タバサが心配そうに口を開く。 「きっと、大丈夫だから……」 相変わらず短い言葉であったが、それでも彼女をよく知るキュルケからすれば、今のタバサは考えられない程に饒舌だった。親友である自身の言葉にも、ほとんど首を振るわすことでしか応えないタバサ。 しかし、この少年に対してだけは何かと口を開く。それが以外であり、少しだけ悔しくもあった。 もちろん、色恋を人生の第一とするキュルケからすれば、その理由は容易に理解できてしまうものではあるのだが。 「……まさか、タバサが年下とはね」 誰にも聞こえぬ様、キュルケが小さく呟くと、階上から誰かが下りてくる足音が聞こえた。キュルケはさっと身を起し、鉄格子の向こうを窺う。 その場所にメイドの恰好をした女が現れた。 「あなたは確かオールド・オスマンの……?」 キュルケが問うと、女は微笑みを浮かべた。 その背中から、よく見知った桃色髪の少女が現れれ、一瞬にして事態を把握したキュルケは小さく呟いた。 「なによ、遅かったじゃない」 メイドが杖を振ると、光の胞子が宙に拡散した。それが鉄格子を包み込んだかと思うと、土くれに姿を変えて床に積もった。 「ミスタ・グラモンが時間を稼いでくれています。さあ、今のうちに」 女の言葉にキュルケが眉をひそめる。 「グラモン?あいつがいたことを忘れてたけど、ギーシュのこと?」 女は小さく微笑んだ。 「ミスタ・グラモンは立派なメイジですよ。さあ、早く」 つまり、ギーシュがワルドに向かって吐いた言葉は虚言だったのだ。 あの時点で、ルイズとロングビルは、今だニューッカスル城内にいた。 実のところ、彼に課せられた義務は手紙の奪還などではなく、ルイズを含む彼女達がニューッカスルを脱出する為の時間稼ぎに過ぎなかった。 キュルケ達の救出は、かつて土くれのフーケとして名を馳せ錬金を得意とするロングビルからすれば、たやすいことであった。 なにしろ、そういう類のメイジは杖さえあれば、目の前を阻む鉄格子であろうが、周りを覆う石の壁だろうが、思うままの物質に変えることが可能なのだから。 しかし、先にそれを行ってしまえば、ルイズの監視が強固になるのは間違いない。 逆もまたしかりである。 文字通り地下に潜んでいたギーシュと、偶然、接触できたロングビルが、二方面救出作戦をたてたのは、その為だった。 そして、金髪の青年は見事に義務を果たした。彼は見事にワルドを欺いたのである。 手紙の奪還が目的であることを疑わなかったワルドはキュルケ達のことまで、気をまわせなかったのだ。 見渡す限りに深遠の闇が続き、この空間の果ては誰にも捉えられない。 魔法によって作り出された赤き焔の中、床に浮かび上がるセフィロトの木の紋様がその場の一種異様な空気を演出していた。 セフィロトの木を取り囲むように3メイルはあろうかという巨大な七枚の石版が聳え立っている。それら石版の正面上方には、1から7までの数字が重なることなく刻まれていた。 全ての石版には純度の高い風石が埋め込まれ、高度な風魔法が施されている。その風石を媒介することによって、遠方の人物との会話を可能にしていた。 秘密結社【教会】の最高幹部である彼ら七人はお互いの素性も知らなければ、顔すらも知らない。なぜならば、今日に至るまで例外なくこの石版を介し、彼らは組織の行く末を決めてきたのだ。 それなりに高い地位にあるだろうと、長い付き合いの中で、お互いに確信しているものの、それ以上を知ろうとは誰も考えない。 彼らの信頼関係に、そんな知識は必要ないのだ。彼らが掲げる理想こそが、彼らを強く結び付けている事実を、彼らは良く知っているのだから。 深く沈む闇の中、弱々しく輝く焔がかすかに揺れ、【02】と刻まれた石版から抑揚のない言葉がこだました。 「つまり、アルビオンに突如現れたその巨人はアダム族に間違いないというのだな」 【03】から深い呼吸の音が洩れると、声が響き渡る。 「諜報員の報告では『肉眼で心の壁を確認した』とのことだ。間違いかろう」 【07】から忌々しげな声がこぼれた。 「我々のシナリオにはない事態だ」 「なに。何事にもイレギュラーはつきものだ。修正可能な範囲だよ」 「そのアダム族が魂を有しない亡骸だとしても、同様のことが言えるかな」 【03】の言葉に、【04】がいぶかしげに応える。 「魂のないヒトに活動することなどできん。何を根拠にそんなことを」 「アダム族に同化するものがいた。しかも、その同化せしめし存在は……」 【03】は息をのみ、躊躇い気味に言葉を続けた。 「かのガンダールヴだ」 一瞬の沈黙のあと、【06】が興奮気味に言った。 「ガンダルーヴだと……!ここにきて、何の為に現れたのだ」 「待て。その前に聞きたいことがある。ガンダールヴが現れたということは、それを使役する者もいるはずだが、それが誰だか分かっているのか?」 「トリステインの有力貴族、ラヴァリエール公爵家の三女、ルイズ・フランソワーズに間違いないそうだ。今はトリステイン王国立トリステイン魔法学院に在籍しておる」 【06】から、拳で力任せに机の天板を叩く音が鳴り響いた。石版越しからでも、その激昂具合が良く見てとれそうである。 「オスマンの狸爺……!この事実を知っていながら、今まで隠匿しておったな。教皇!オスマンの独断は、もはや看過できる状態ではなかろう。このまま、リリスの肉体をやつに預けるのは危険だ」 「落ち着け。オスマンが何を企もうと、我々の計画を阻むことはできんよ。今回の件に関してだけ言えば、確かに、我々は一歩出遅れてしまったようだ。 だからといって、時計の針を戻すことは出来ん。しかし、我々の手で進めることはできる。そして、その為の駒も我々にはたくさんある」 教皇と呼ばれた【01】は実に落ち着いた口調で言った。 「教皇の言うとおりだ。しかし、一度は接収したアダム族とガンダールヴ、そしてその主、これを取り逃してしまったのは痛いな。ワルドは一体何をやっているのだ。今回の件に関してもろくに報告がないようだが」 「鳴らない警笛に意味はないが、あえて消す必要もなかろう。今しばらくはこのまま泳がせておけばいい。しかし、オスマンはこのまま放置しておくわけにもいかんな。教皇、どうする?」 「レコン・キスタを使って、トリステインを突いてみれば良い。それで、奴の出方も見えてくるだろう。それと、仮初のアダムの魂、そして、タブリスを解放しよう」 「……仮初の魂はともかく、タブリスの解放は時期尚早ではないか?」 【07】は平静を装っていたが、その声はかすかに震えていた。 「オスマンの裏をかいてみるのも一興だ。それにタブリスがガンダールヴとの物理的接触を望んでいる。ならば、拒否する必要もなかろう。彼が我々を裏切ることなどあり得んからな。うまく事を運んでくれるだろう。安心したまえ。全ては我々の理想に向かって進んでいる」 「佐用。全ては【楽園創生計画】の為に……」 シンジ達の救出に成功したルイズの役割は自分の胸の中で泣き咽ぶ少年を慰めることだった。そのまま、ギーシュと合流し、来たときと同じように、初号機を疾走させスカボローの町に向かった。 初号機を駆使し一隻の軍船を拿捕した一行は魔法学院を目指して飛行した。 シンジはルイズの横で、アルビオン大陸を見上げた。雲と空の透き通る青さの中に、アルビオン大陸が溶けてゆく。短い滞在だったが、色んなものをシンジの胸に残した白の国が遠ざかる。 シンジはルイズを見つめた。白い頬は、血と土で汚れていたが、高貴さと清楚さは、そのままだった。目から頬に涙の筋が伝っている。 シンジがルイズの頬を袖で拭うと、ルイズは呆れたように微笑んだ。 「あんたの顔のほうが酷いわよ」 タバサは二人のやり取りをつまらなそうに見つめた後、ポケットから取り出した小説に目を落とし始めた。 ギーシュは空を見つめながら、此度の活躍を恋人のモンモランシーに向かって、どのように伝えようか考えあぐねている。 ルイズはぼんやりと思い出の糸を手繰ってみた。 故郷のラ・ヴァリエールの領地。 忘れ去られた中庭の池…。 そこに浮かぶ小船の上……、ルイズは寝転んでいた。 つらいことがあると、ルイズはいつもそこで隠れて寝ていたのであった。自分の世界。誰にも邪魔されない、秘密の場所……。 ちくりと、ルイズの心が痛む。 もう、ワルドはここへはやってこない。優しい子爵。憧れの貴族。幼い頃、父同士が交わした結婚の約束……。 幼いルイズをそっと抱え上げ、この秘密の場所から連れ出してくれたワルドはもういない。いるのは、薄汚い裏切り者。勇気溢れる皇太子を殺害した残忍な殺人者。 だけど、皇太子を手にかけた時、彼が瞳に浮かべたあの寂しさを感じさせる沈んだ色はなんだったのだろう……。 ルイズは首を振った。 ふと少年の顔が目に入る。 少年は言ってくれた。この世で、私よりも大切なものはないと。自分の命より大事だと。 どこまで本当だかは、分からない。 だけど、今はその言葉を信じてみたかった。 優しい風が頬をなぶる。 心地よい風だ。 温かい何かが心に満ち、悲しい出来事の連続によって傷ついた自分の心が癒されていく。 せめてこの風が……。 異世界から吹く、この心地よい風が……。 頬をなぶる間は、信じてみようと心に誓った。 「あの、ルイズさん……」 「ん、なに?」 前を見据えたまま口を開いた少年に、ルイズは顔に絡まる桃色髪を払いながら応えた。 「あの、どう言えば伝わるかわからないんですけど……。胸がざわざわするんです。 ……考えると怖くなるんです」 「はぁ?」 「だから、お願いです、ぼくを一人にしないで下さい……」 ひんやりと胸を指す感情をこの少年が、自身と同様に抱えていることに改めて気付きルイズははっとした。 彼女は不意に訪れる孤独感のつらさを他の誰よりも良く知っているつもりだ。 一人で逃げ込んだ小船。湖にぽつんと浮かでいたそれは、まるで、自分の小さな世界を象徴しているようだった。 それが寂しかったし、なによりも辛かった。 だけど、逃げ場所はそこしかなかったのだ。 ワルドはそんな私をいつも救ってくれた。差し伸べてくれたあの暖かい手をよく覚えている。 殺人者と同じ事をするのは癪だったが、ルイズは少年の手をそっと握った。そして、出来る限りの笑顔を少年に送った。 あの時のどこまでも優しかった子爵の様に……。 「なによもう、あったりまえじゃない……」 ギーシュ、大地の 向 第七話 こ う に 終わり 【新世紀エヴァンゲリオン×ゼロの使い魔】 ~想いは、時を越えて~ 第弐部 完
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『キュルケ怒りの鉄拳 その2』 強烈な眩暈を感じ、同時に自分自身の特性を思い出した。 なぜここまで重要なことを忘れていたのか分からない。 分からないが、それでも目の前の事実は動かしてみようがなかった。 ドラゴンズ・ドリームの外周を取り巻く「円」に触れた生き物は、触れた部分が他所へ転移する。 使役者が確たる意思をもって触れれば吉の方角へ移動し、 何の考えも無く漫然と触れれば、向かう先は……。 「ル、ルイズ! 口で息シテンジャアネェー! 鼻使え鼻ァ~!」 ルイズの顔色は白から赤、赤からまた白、そして青へ入ろうとしてた。 「ダカラ鼻だッツーの! ハナハナハナハナハナハナハナハナハナハーッ!」 小刻みに痙攣し、寝ているというよりは気を失っている。 このままでは命さえ失ってしまうだろう。 「何処イッタルイズの口! ルイズの口ィ! デテコイくちィー!」 この部屋の中には大凶の方角がない。 つまり転移した場所はこの部屋以外のどこかということになる。 ベッドの底にでも押し付けられているのか。噴水の中にでも出てしまったか。 このままではルイズが死ぬ。大凶とはそういうものだ。 ドラゴンズ・ドリームは多くもない記憶を必死で手繰り寄せた。 この事態を解決する手段があったはずだ。あった。 「そ、ソウだヨ! 解除スりゃイインじゃネェか!」 能力を解除した、ような気がする。 自分が何をし、ルイズはどうなったのか。 それを知る前にドラゴンズ・ドリームの意識が途切れた。 ルイズに、昼食は抜く、と宣言された。 もともと必要ないものなのに、何の意味がある罰なのだろう。 一閃、剣が横に、縦に振るわれるたび、青銅の乙女が切り裂かれ、倒れ伏していく。 そこまですることはないんじゃないかと思ったが、 ゴーレム相手に容赦をするつもりはないようだ。 怯えきったギーシュの隣に剣を突き立て、決闘を終わらせるかどうか質問した。 土くれのフーケの正体が明らかになった。 そう、大泥棒土くれのフーケはなんと大泥棒土くれのフーケだったのだ。 この分かりきった事実に皆が驚きを隠せない。 とりあえずゴーレムにミサイルランチャーを向けた。 楽団が甘い音を奏で、豪奢な料理の数々は輪をかけて甘い香りを撒き散らす。 きらびやかな光源の下、人影が回り、抱き上げ、ステップを踏む。 ここは貴族のみに参加が許された絢爛な舞踏会。 美しい娘たちがより一層美しく着飾るが、ドラゴンズ・ドリームのお姫様にはかなわない。 桃色がかった髪をバレッタにまとめ、白いパーティードレスに身を包む。 開いた胸元は指を飾る宝石より輝き、はにかみを含みうっすら赤らんだ笑顔は何より愛らしい。 差し出された手に応えるべく、手を伸ばし、なぜか空を掴んだ。 「……アレ?」 小鳥が囁く愛の言葉が鬱陶しい。 空は白み始め、窓からは早朝特有の冷たく爽やかな風が吹き込んできた。 ランプは消え、本はあるべき位置に戻されている。 ベッドの上にルイズはいない。下着とブラウスが部屋の隅に重ね置かれていた。 頭が上手く働いていないようだ。 眩暈は無いが、シャボン玉を幾重にも重ねたように、意識がぼんやりとしている。 「何ヤッテタんだっけカ……オレ」 不幸な事故でルイズの唇をどこかへ飛ばし、その後何かを見たはずなのだが、覚えていない。 とても楽しい何かだったことは覚えているが、具体的に何だったのか思い出せない。 「あァー……アレだな。オレ自身の性質ってヤツが変ワッテきてンのかもナー」 そういえば昨日の昼にも原因不明の眩暈があった。 それに昨夜の失神。失神? スタンドが? ありえない。 この世界に召喚され、確実に何かが変わってきている。 「使い魔になりソコネタッツーのはクヤシイけどヨォー……」 世界に適応しつつあるのか。 「イイッちゃイイね。コノ調子でイキゃオレの姿が見える日も遠クネー」 まずはルイズを探すことにしよう。 「イねーなァー」 学院の中を探し回ったがどこにもいない。 念のため、と医務室まで見回ったがやはりいない。 食堂には人が大勢詰めていたが、そこにもルイズはいなかった。 睥睨した端にキュルケとシャルロットを認め、ドラゴンズ・ドリームはそちらへと降りていく。 「なァーキュルケキュルケキュルケよォー。ルイズ見なかったかよォー」 元気が無い。キュルケ曰く、おかしな夢を見たとのこと。 「ア、オレもナンカ見たゼ。アレ夢カ?」 小さいが性質の悪い蛭に吸い付かれる夢だそうだ。 「ヤダよなァーッ、蛭! ゴキブリやネズミもウゼーッケドよー。キノコもヤダねー」 記念すべき使い魔召喚の日なのに、とぼやくぼやく。 「ルイズも今日召喚すンダ。ルイズも」 シャルロットは聞いているのかいないのか。 口を開くのは食べ物を食べるためだけ、といった調子でサラダをついばんでいた。 「イーなァメシ。ケチケチシネーでオレにもワケロヨ。なァー」 キュルケがぼやき、シャルロットが食べる、 その後ろを男子の一団が通りかかり、足を止めた。
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「諸君!決闘だ!」 「ギーシュが決闘するぞ!あいてはルイズの平民だ!」 (二股をかけるのは勝手だ。だが罪もない人に八つ当たりするのは許せねえ) アバッキオの心には警官時代の正義感がよみがえりつつあった (確かに俺は同僚を殺した汚職警官だ。いまさら正義面する資格がないのはわかっている。) (だが、だからこそッ!もう2度とあんな後悔を繰り返したくないッ! 今度こそは自分の正しいと思った道を歩む!ブチャラティのように!) 「とりあえず、逃げずにきたことは褒めてやろうじゃないか」 「ああ、決めたんだ。もう二度と自分の決めたことからは逃げないってな。どんな矛盾や苦悩があろうとだ。」 どこか遠くを見ているアバッキオの言葉にギーシュは苛立ちを見せた。 「ふん、まあ君の信念がどうだろうと知ったこっちゃないが…まずは目の前の危険に気をつけることだね」 バラを振るい女戦士を瞬時に作り出す。 「ぼくはメイジだ。だから魔法で戦う。よもや文句はあるまいね」 「スタンドッ!?」 今まで見てきた魔法もスタンド並みに常軌を逸したものではあった。 しかし、オートマトンタイプの能力はなかったし、物質の形状・質量を変化させ操作する性質は確かに物質同化型のスタンドに近い。 アバッキオが勘違いするのも無理はなかった。 「スタンド?なんだいそれは?君の田舎ではゴーレムをそう呼ぶのかい?」 そんなアバッキオの当惑を、しかしギーシュは鼻であざける。 「さすがは「ゼロ」の使い魔。知識もゼロのようだね。後学のために教えてあげよう。これは青銅のゴーレム「ワルキューレ」さ」 ワルキューレがアバッキオを殴り飛ばす。 「くッ!なかなかのパワーとスピードじゃないか」 (ちッ。ムーディーブルースのパワーじゃ正面から倒すのは無理だな。『保険』をかけといて正解だったぜ) 「いまさら怖気づいたかい?降参するなら今のうちだよ」 (ま、スタンドと同じく「本体」をたたけば良いだけだ。) 「誰が」 人ごみの中からルイズが駆け出してくる 「ギーシュ!もうやめて。決闘は禁止されているはずよ!」 「禁止されているのは貴族同士の決闘だけさ。平民と貴族の決闘なんか禁止されてない。」 「それともルイズ、君はそこの平民が好きなのかい?」 「誰がよ!ただ自分の使い魔が怪我するのがいやなだけよ」 「誰が怪我するって?ぜんぜんきいてないぜ」 アバッキオが立ち上がる。その言葉を誰もが虚勢とおもったが 「…ッ!?」 アバッキオの体には確かに傷はおろか「埃ひとつついていない」。 「ふ、ふん。うまく避けたみたいだね。平民にしてはやる。だがこれならどうだい」 内心の動揺を隠しつつギーシュがさらに六体のゴーレムを生み出す。 ワルキューレ達は一糸乱れぬ動きでアバッキオを取り囲み攻撃する。 アバッキオはなすすべもなく袋叩きに合う。 「はは、さっきのはまぐれだったってわけか」 ルイズが悲鳴を上げる。 ギーシュがルイズのほうを向き、勝ち誇るように宣言する。 「安心しなよルイズ。何も殺すつもりはない。素直に謝れば許してやるさ…ん?」 ギーシュは目を疑った。アバッキオの姿が消えていたのである。 「く、すばしこい奴め。」 一応奇襲を警戒し、ゴーレムを自分の周りに集める。 だが… 「前テレビでやってたんだが、人間って奴は7つ以上の数を一度に数えることはできないらしいな。ゴーレムが一体増えていることにも気づかない」 背後から「アバッキオ」の声が聞こえたかと思うといきなり首を絞められる。 「うぐお・・・」 「これならゴーレムに指示だすどころじゃねえよな。まパワーがないからこうでもしないと落とせないってのもあるがよ」 ワルキューレ達は静止し、ただギーシュの苦悶の声だけが響く 「ま、いってもわからんだろうが『後学のために教えてあげよう』。 オメーの敗因はまず第一にムーディーブルースが”見えてしまったこと”。だからこうしてムーディーブルースを化けさせておいた。 第二にゴーレムたちが「一糸乱れぬ動きをしたこと」。お陰でムーディーブルースを紛れ込ますのが楽だったぜ。リプレイ中は自由に動かせないからな。 おっと、一応うそはついてないぜ。誰の手も借りずに決闘はしたし、『俺』がアバッキオだなんて一言も言ってないからな。 ま、お前だってゴーレム使ってたんだし、別に卑怯じゃないよな」 ギーシュが口泡を吹きながら気絶する。 「ああ、ちとやりすぎたか。今気付けしてやるから待ってろ」 物陰に入ってゆく「アバッキオ」。 そして数秒後アバッキオはどこからか「お茶」を取り出しながら出てくる。 「ほれ。こいつで目を覚ませ」 「腐ギャァァァァァァッッッーーーーーーッ!!!!??!!!」 青銅のギーシュ アバ茶を飲まされ再起不能
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キャラクター紹介 イメージAA ,. "´ ̄ ` 、 /`´ \ / 、 `ヽ、 / / !ヽ i i i | / / ,|/⌒、 | ハノ 舞台の飾りつけが出来上がったところで、 !`´ i 、\灯`|ノi / 主演女優の出番よ! 人,ノ! i ト、.\. | .i/ >`ー- 、_ / ∧i, |ヽ ̄ / ∨ ` ‐ 、`ー´ / .ハ\ k. フ/', `ー、 ;ヘ_,./ / i |\ トイ ! /ゝ、 ヽ; /! ヘ./ ./'ー.j |―\!v'⌒ヽ;/´ ` -、i / ./ i / / i ム ,ノ / ヽ r ´ / | .| /. |,.- ´  ̄`ヾ; / ∨ i | / i ,! ヘ、_ _ ,.-, / ノ 、 ,/ i / | .r" _`__ ∨イ.〉´ , く_/´ / / !/"ヽ ト、 _,.-y´//_ ,.- く,i `v、 / / ;/ ノ .人ゝ._,.ノ_,/ ' i ヽ、 iク / / / ー" '/ i ヾ´ / キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー LV33 称号:微熱 【Kirche the Slight Fever】 種族:ヒューマン ♀ 歳:18歳 身長 171cm 体重:?? スリーサイズはB94/W63/H95 ジョブ:メイジ サポジョブ:バード ルイズの級友で隣国ゲルマニアからの留学生。 ルイズの家とは先祖代々因縁があるが、そのわりにはコンビを組む事も多く、スペルチェーンの相性も良い。 「火」の系統のトライアングルメイジ。 お色気担当だが、ブロントさんが召喚された時点でその要素は薄くなった。 戦闘では意外と見せ場も多く、中堅的実力を持つ。 行動力は高い。使い魔はサラマンダーのフレイム。 好物:極楽鳥の蒸し焼き 趣味:ジグソーパズル 特技:ハープ 初期ステータス +... HP MP STR DEX VIT AGI INT MND CHR 短剣 片手剣 片手棍 両手棍 投擲 回避 受け流し 歌唱 弦楽器 管楽器 コモン 火 水 風 土 D C D D D F D D A C- D B- C+ D D D C A - B B - - -